「輸入ビジネスといっても結局は物販です」

私は常々セミナーや講演会で言っています。

私は、商品を買い、売る。
これを28年間もやってきました。
しかも、流通におけるあらゆる部分で仕事をしていました。

これはどういうことかというと、輸入ビジネスは、あるときはメーカーであり、
あるときは卸問屋であり、またあるときは小売店なのです。

 

ですから、私には、流通について誰よりも詳しいという自負があります。
なぜならば、あなたが私に聞きたい本当のところは「ここ」だと
わたしには、分かっているからです。

 

私の中には、輸入のノウハウと同じくらい販売についてのノウハウが28年分つまっています。

ここでは、私が28年間にわたって試行錯誤し実践してきた
「物販」について、あなたにシェアしていきますね。

 

まずは「立ち位置」を決める

それでは、みなさんは、輸入商品を「物販」するにあたって
何よりもまず決めなければいけないことはなんだと思いますか?

 

「商品」?  もちろんですね。

「値段」? そうですね。

「営業方法」? OKです。

 

全部正解です。

でも、これら3つのどれよりも優先して
決めておかなければいけないことがあるんです。

それは、あなたの「立ち位置」です。

あなたは、まずどういうスタンスで商売をしたいかを決める必要があるんです。

 

具体的に言いますと、それは「誰に、どう売るか?」です。

これ大事です。

 

つまり、自分が誰に対して、どのような形で売りたいかを決める必要があるんです。

なぜかというと、それによってチョイスする商品や価格や販売方法が変わってくるからです。

 

例えば、
あなたの商品を問屋さんに対して売る場合は、いわゆる商品の定価は、
現地価格(原価)の最低でも4倍にしなければなりません。

そうしないと問屋さんの利益が出ません。
なぜならば、問屋さんは小売店さんに売るからです。

その代り、いっぱい仕入れてくれますから、あなたは1回売れば良いわけです。
後は、問屋さんがあなたに代わってあなたの商品を大量に売ってくれることになりますね。

 

それが、一般の消費者に直接売る場合は、あなたの販売価格いわゆる定価は
現地価格(原価)の最低でも2倍で良いわけです。

これでも倍は儲けてますからね。
もちろんそれ以上でもいいですよ。

でも、その場合販売数は1個2個とまとまらないため、
あなたは自分で何回も売っていくことになりますよね。

 

どちらが向いているか、決めるのはあなたです。

これを無視して順番が違うと、あなたは販売という森のラビリンスに迷い込んでしまうことになります。

 

とにかく、最初は自分の「立ち位置」を決める。

「誰に対して、どのように売るのか?」

法人に対してなのか、一般エンドユーザーに対してなのか?
営業をするのか、WEBで売るのか?
などなど。

これ、覚えておいてくださいね。

 

物販の秘密1 「問屋」攻略

では、具体的内容に入っていきましょう。しっかり読んでくださいね。

日本において今なお一般的な商品の流通経路は、

「メーカー」→「問屋」→「小売店」→「消費者」

という段階を踏んでいます。

このうち、メーカーから小売店までの経路を、
B to B (Business to Business) 企業と企業の取引

小売店から消費者への経路は、
B to C (Business to Consumer) 企業と消費者の取引

という風に分けています。

なぜかというと、販売に至る営業の手段が明らかに違うからです。

 

輸入者であるあなたは、自然と「メーカー」であるわけです。
これは日本の法律上そうなっています。

ということは、メーカーであるあなたは売り先として
「問屋」、「小売店」、「消費者」と3つの経路の可能性があるということです。

ここまでOKですか?

 

そこで今回は「問屋」戦略にしますね。

まずは、念のために「問屋」ってなに?から入りますが、ざっくり言ってしまうと
メーカーから商品を仕入れてそれを小売店に売っている会社、もしくは人のことです。
卸売卸商とも言います。

ここから、ズバリ「キモ」の部分に入りますが、
この「問屋」を攻略するためにまずあなたがしなければならないことは、
先方バイヤーに見せることのできる「商品サンプル」を用意することです。

かならず、現物を用意してください。
写真やカタログなどは何枚あってもダメと思ってください。

 

問屋との商談には、かならず「商品サンプル」もしくは「商品」そのものを
もって挑まないと絶対に注文は取れないものと思ってください。
もしあなたが「商品サンプル」も無い状態で問屋営業を考えているとしたら、
断言します。無理です。

 

「それは、なぜか?」
「なぜ私はここまで言い切れるのか?」

とお思いでしょうね。
そこでちょっと、自分が問屋だったらと考えてみましょう。

 

たとえば消費者が何か物を買ったとして、
不良品か、何か不具合が起きたとしたらまずクレームを受けるのは
購入した小売店です。

 

小売店がいわば、非難の矢面に立つわけです。これ結構辛いんですよね。

とにかくあやまって、お客さんの怒りを鎮めて、商品の説明をしなければいけません。
責任が生じています。

そして、ストレスや憤りを感じながらもお客さんに退きとってもらった後、
まず、いの一番に小売店がすることは、もうお分かりですよね。

その激情を、問屋にそのままぶつけるわけです。おそらく何倍にもして。
これは、問屋の担当者はたまりませんよね。

ですから、問屋にとっての商品選定の時一番重きに置いているのは、
デザイン性や価格、商品力などではなくて、「安全性」なんです。

 

これ大事ですよ。もう一回言いますね。
問屋にとっての商品選定の時一番重きに置いているのは、「安全性」です。

法的はもちろん、あらゆる角度からの商品としての安心感とでも言えるでしょう。
もしくは、問屋そのものを守るための安全性といっても良いかもしれません。
ここをクリアしないとGOにはならないんです。

ですから、最初に言ったように問屋のバイヤーさんは
実際に自分の目で見て、触って、疑問点を取り除いた後でないと
商品を決定することはないのです。

商品サンプルを持たない問屋営業はお互いに時間の無駄でしかありません。
これ、覚えておいてください。大事です。

 

【攻略ワンポイントアドバイス】

商談に臨む時に、商品の「安全性」を示すべきあなたが、ちょっと怪しいと、これは信頼されません。
人は、自分と系統の似た人の意見は結構すんなり受け入れやすいものです。
相手がスーツをきているのならばあなたもスーツで。カジュアルな感じならば、あなたもカジュアルに、と同じ感じで行ったほうが、受け入れられる可能性が高いようです。第一印象はすごく大事ですから。

また、あなたの商品はあなたが誰よりも一番知っているわけです。
そのつもりで、あらゆる質問に淀みなく自信を持って堂々と受け答えをしてください。
ですが、わからないことはわからないと素直に答えましょう。
「後ほどお調べしてかならずお答えします。」と言ってください。
好感をもたれるのが一点と、これによって、何よりも営業テクニックとして、必ず2回目の接触の機会を得ることが可能になるからです。理由づけができます。

ですから、どんな場面でもそうですが、嘘はNGです。
人間性を疑われるとあなたのビジネス成功はありえませんよね。

 

物販の秘密2 「小売店」攻略

次は、消費者にとって一番なじみの深い「小売店」の攻略法についてです。

一口に小売店といっても、大きく分けて

1.百貨店
2.GMS(大手スーパー)
3.専門チェーン店(全国展開、大型店)
4.一般小売店(中、小規模)
5.ディスカウントストア

の5種類に分けることができます。

もちろん、WEBや通販なども含みますが、ここはあくまでリアル店舗の話をしますね。

そして、この5つが5つともに、それぞれ攻略法が違います。
その上、傾向としては、1番から5番になるにつれて、ゾーン提案から単品提案に変わります。

 

ここで新しい言葉出てきましたね。
「ゾーン提案」「単品提案」。わかりますか?

ちょっと説明しましょうね
これは、どういうことかと言いますと、1番の「百貨店」で例をあげますね。

 

まずあなたが、百貨店に行ったところを想像してください。
いっぱい、いろんな商品が展示されてますよね。
商品は、飾り棚だったり、テーブルだったり、ワゴンだったり、ガラスケースなどにきれいに飾られています。

この飾り棚やテーブルなどを「什器」と呼びます。
この「什器」が何個かくっついて1つのスペースを形成しているところを「ゾーン」(もしくは「島」)と呼びます。
そして、お客様が歩く通路を「導線」と言います。
百貨店の売り場はすべてこの「ゾーン」と「導線」で形成されています。

百貨店の場合は、商品構成(MD、マーチャンダイジングと言います)
を最低でもこの「ゾーン」を構成している1本の「什器」単位で考えます。

商品の1個1個、1種類1種類ではなく、
例えば、大体1m20cmか900cm幅の棚3段の什器で、
どのくらい売り上げるか?で考えるのです。

ここまでOKですか?
ですから、ゾーンを構成する商品を提案するので「ゾーン提案」です。
わかりましたか?

 

では「単品提案」は?

おわかりですね、そうです。
1つのもしくは1種類の商品を提案するから「単品提案」です。

 

ここで、もう一度5種類の小売店形態を見てみましょう。

1.百貨店
2.GMS(大手スーパー)
3.専門チェーン店(全国展開、大型店)
4.一般小売店(中、小規模)
5.ディスカウントストア

この順番にゾーンから単品へ移行します。
はっきり言ってしまうと、もちろん例外はありますが(相当強い商品)、
百貨店のバイヤーさんは商品1個1個は、あまり見ていないということです。

このスペースで1日いくら売り上げるか?しか、考えていません。
ですから、百貨店のバイヤーさんと商談すると必ず話題になるのが、「坪単価」です。

「ここの上りエスカレーター前は特別な場所だから坪単価40万。
平場(ひらば、同じ階の普通の売り場)は20万ってとこかな。
おたくの、商品大丈夫?」

って感じです。
要は、1坪の売り場でいくら売り上げるかということです。

ということは、百貨店を攻略するには、ある程度の商品の
種類のバリエーションを提示しなければ無理ということです。
商品構成上のボリュームと言っても良いかもしれません。

 

逆に、5番のディスカウンストアは、1種類の商品でも、
値段の提示の仕方によっては、簡単に入ります。

卸値は相当叩かれますので、利益を度外視すればの話ですが、
利益薄い分即現金で集金できますので、キャッシュフロー的には有りですかね

 

さあ、あなたの商品にとって、向いている小売店の見当はつきましたか?

 

【攻略ワンポイント アドバイス】

5種類のいずれを狙うにしても、営業の際に一番考えなければいけないのは、実は回収です。

つまり、どの段階であなたの商品があなたのお金になるかということです。
どんなに素晴らしいところと商談になっても、あなたの体力(キャッシュフロー)を
常に頭において、商売をしてください。

始めたばかりの時は特にそうです。商品は売れたのに黒字倒産なんてことだけは避けましょう。

 

物販の秘密3 「一般消費者」攻略

それでは、いよいよ物販の華「一般消費者攻略」についてお話をしますね。

まず、一般の消費者に物を売る、と考えた場合どういう方法があるでしょうか?

大きく分けると、

1.小売店舗を持つ
→ リアル店舗、バーチャル店舗(WEB、通販など)

2.小売店舗を持たない
→ 訪問販売、テレフォンセールス、FAXDMなど

この2つです。

「リアル店舗」というのは、売る物は何であれいわゆる実際にお店構えているということです。
これが一番多いですよね。

「バーチャル店舗」というのは、実店舗ではなく、テレビ上であったり、
インターネット上であったり、紙面上であったりだが、商品を展開している媒体を持つことです。

ここでは、主にこれら店舗を持つ販売方法について話しますね。
2番の店舗を持たない販売は本当に例外ですから。

 

まず、このリアル店舗とバーチャル店舗の本質的な違いはどこでしょうか?

色々ありますが、結局のところはすべて、「コスト」の違いに要約されます。

 

「コスト」の違い

当然ですが、リアル店舗のほうがバーチャル店舗より、何をするにしてもコストかかります。

リアル店舗を、作る、商品を飾る、人を雇う、運営をする、維持する。
すべての場面で、コストが発生します。
これは、すべてのリアル店舗に共通しています。

その点、バーチャル店舗においては、やり方によっては、
随分とコストを永続して低く抑えることができます。

これは、一見するとバーチャルの方がリアルを凌ぐと思いがちですが、そうとばかりも言えません。

まだまだ、市場自体の大きさが比較にならないほどリアルが優っているからです。

 

それでは、あなたがどちらの市場に展開するにしても、共通のもっとも注意すべき点とは何でしょう?

それは、「費用などかかってもしょうがない」、「それ以上の効果が得られるならば」という考えです。
つまりは月並みですが「費用対効果」。これにつきます。

 

この場合の効果はイコール実質的利益と考えてください。
あなたの商品が最大の実質的利益を上げるためには、
どの方法がよいだろうと常々頭においてください。

そうすることによってこそ、あなたの頭のアンテナが、
あなたが成功するためのベストな手段に反応することでしょう。

 

【攻略ワンポイントアドバイス】

それでは、実質的利益を生む効果とは、何なのでしょう?
それは、ズバリ「集客」です。あらゆる商売で、集客こそが一番に優先させるべきことです。

物を売るということは、「トラフィックビジネス(お客を集める)」
「リストビジネス(集めたお客をリスト化して継続化に営業)」の融合体です。
これらすべてを円滑に行うことが実質的利益を生む効果と言えます。
このために使ってこそ、生きる費用と考えましょう。

 

さあ、胸を張って頑張っていきましょう。
私はいつもあなたを応援しています。

 

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