さあ、今回も交渉術編、
「自分が考える倍くらいの要求を堂々とつきつけろ・・!」
についてお話しましょう。

 

現代日本では、裕福になってきたせいか、
あまり極端な要求は、相手に悪いと思いがちなところがありますね。

そのため値引き交渉も、ちょっと腰のひけた遠慮がちなものになってしまします。

 

とある国での、商談のお話をしましょう。

私は、あるメーカーとある商品の契約を済ませた帰り道、
なにげなく通りかかったブースで、同じような商品を発見。

自分の商談の正当性を確認する意味で、そこに立ち寄った時のことである。

早速同じ商品とおぼしきアイテムの価格を聞いた。案の丈である。

ちょっと安めだが、大体同じような価格である。

 

まぁ そんなものだろうと思って立ち去ろうとしたが、
相手をしてくれたメーカー担当者は、熱心に話を続けようとしているのだ。

その時は、たまたま時間があったのでもう少し付き合うことにしたのである。

 

実は、ここからがスタートだったのである。

 

 

断られてもいないのにあきらめるな!

私としては、もうすでに同じ範疇の商品を見つけて、そこそこ納得のいく商談を済ませていた。

そんな思いもあって法外な要求を突きつけて相手に諦めてもらおうと考えこう言ったのである。

 

「価格的に難しいのです。我々のターゲットプライスは、15ドル以内なのです」

 

これは、実は件の類似品の価格のちょうど半額に相当する価格だったのである。

もちろん相手の顔は、すっと曇った。

 

それを見届け私は、その場を立ち去るべく腰をあげた。

 

すると相手は、こう言ったのである。

「ちょっと待ってくれないか。ミスター」

 

私は、浮かせた腰を椅子にもどした。

「あなたの専門は、何かをもっと知りたい。販路についても聞かせてくれないか」

 

1時間後、なんと18ドルで契約できたのである。

 

半額にこそならなかったが、40%も安いオファーを獲得できたのである。

私は、学んだ。

 

断られてもいないのにあきらめるな!である。

判断するのは、あなたではない。

相手が判断するのだ。思ったことは、口に出すべきである。

このときをさらに分析すると、私はこの商談に失敗しても、同じ代替案をすでに持っていた。

これが私をさらに有利にしたことは、想像に難くない。

常に代替案をもちながら、思った倍以上の要求をしていく。

 

そして落とし所を探っていくという国際スタンダードに気づいた瞬間であった。

あなたの思ったことは、図々しく堂々と述べてみよである。

 

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