2つの価格の付け方

輸入ビジネスにおいて重要なもののひとつ、価格の付け方についてお話ししましょう。

値付けは、あなたの市場戦略そのものです。
多方面からじっくりと練り上げる必要があります。
まず、あなたがお客様に示す価格は二種類あります。

一つ目は、定価(標準小売価格、上代ともいう)と呼ばれるものです。
これはなじみ深いものでしょう。いわゆる消費者への最終販売価格です。

通常、この価格は、国内ではメーカー、輸入品の場合は輸入業者が決定します。
この低下を決める方法には二通りあります。

①コストプラス方式(加算方式)

商品の仕入原価をはじめ、物流コスト、マーケティングコストなど、
輸入品には様々なコストがかかります。

その積み上げられたコストに、あなたの利益、問屋の利益、
販売店の利益をプラスして定価を設定する方法です。

最もポピュラーな方法です。いわゆる売りたい値段です。

しかし、ライバルとの競合や値ごろ感が意識されない
価格になる場合があるので、注意が必要です。

②コストダウン方式(逆算方式)

この方式は、最初に、あなたのお客様が満足するであろう定価を決定してしまう方法です。

最初の段階から、競合の度合い、あなたの商品のもつ希少性、
文化的価値を考慮の上で決めるのです。

いわゆる商品として消費者に受け入れられる価格です。

この方法の場合、あなたの希望の利益を削らなければならない
場合がある事を承知しておきましょう。

次に二つ目の方法です。

欧米など外国おいて使われる「出し値」(下代ともいう)です。

この出し値は、BtoB取引で使われる価格です。

ズバリあなたとメーカーとの間で実際に取引される価格です。

外国では、メーカーが低下を決めるという考え方、制度はもうなくなってしまっています。

販売価格は、個々のお見せや会社の重大な経営戦略の一つであるという考えに根差しています。

平たく言うと、人の儲けをメーカーが決めるのは余計なお世話だという考え方です。

最もな話ですね。フェアな関係を重視する欧米らしい考え方です。

輸入業者・問屋・小売店の理想のマージンは

マージンは、多ければ多いほどいいと思いますよね。

しかし、現実はどうでしょうか?業界や業種にってばらつきはありますが、
大体の相場が決まっているでしょう。

たとえばインテリア雑貨を例にとってみましょう。

価格1万円のテーブルランプがあるとします。
これはどういう比率で分配されているでしょうか。

小売店が40~45%(4000~4500円の利益)、
問屋が10~15%(1000~1500円の利益)、
輸入業者が15~25%(1500~2500円の利益)、
メーカーが15~35%(1500~3500円の原材料費+利益)、
標準的な目安です。

すると、メーカーからの仕入れ原価は最大で定価の35%、
最小で15%くらいにおさめるべきということがわかるはずです。

もちろん業者間の力関係や競合などの状況によって違いはあります。

さて、重要なのはここからです。

私が今まで直輸入をお勧めしてきた理由がここで明かされます。

もし、あなたが小売店だったとします。

従来は、あなたがいくら努力しても、せいぜい価格に対して40~45%程度の粗利でした。

しかし、あなたが直輸入すればどうなるでしょうか。

価格に対して最大で75~85%の粗利になるのです。

同様に、あなたが問屋なら価格に対して25~40%の粗利になります。

どうでしょう。あなたの利益は見事に2倍になったのです。

輸入採算表をつくってみる

輸入採算表サンプル

輸入採算表サンプル

輸入採算表・・・。
聞きなれないな、とお思いになったかもしれませんね。

輸入する場合、まずサンプルを入手しますね。

そして、ある程度の経費を考えて価格をつけるわけです。

でも、実際に輸入してみないとあなたが最初に想定した

粗利が出るのかわかりませんよね。

粗利がわからないと次もやれませんね。

一回一回ごとに、この輸入がどのくらいの利益が出たのか
ということを知るためにも採算表というものを作っておくといいです。

それでは、理解を深めるために輸入採算表のサンプルを参照しながら説明していきましょう。

①工場渡し価格(EXWORDS価格)

貿易条件がEX WORDS(EXW)の場合、その価格を記入。
それ以外の条件の場合は記入しない。

②輸出国国内運賃・通関費用

工場からの運賃、運送保険、通関費用、船積みまでの費用のこと。
FOBチャージともいう。

③海上運賃(航空運賃)

EX WORKSやFOBの場合に発生する。
貿易条件がC&Fの場合は①②③をくくってC&F価格と書く。

④海上保険料(航空保険料)

EX WORKS、FOB、C&Fの場合に発生する。
貿易条件がCIFの場合は①②③④を括ってCIF価格とかく。

小計(A)

①+②+③+④を記入する

⑤輸入関税

発生する場合に記入する

⑥消費税

消費税はCIF価格に関税額をプラスしたものにかかる

小計(B)

⑤+⑥を記入する

⑦送金費用・信用状発行手数料

支払いに関して発生する費用を記入する。

⑧通関費用

輸入通関料以外に、各種取扱手数料や各種検査料も含まれる。

⑨国内輸送料

あなたの指定の場所までの運賃である。

⑩輸入代行手数料

代行を依頼した場合に記入する。

⑪販売管理費

カタログ、パンフレット、広告、宣伝費などの費用を記入する。

⑫その他

思いがけない損失などが発生した場合に記入する。

小計(C)

⑦+⑧+⑨+⑩+⑪+⑫を記入する。

⑬仕入(輸入)原価

小計(A)+小計(B)+小計(C)を記入する。

⑭1個あたりの仕入原価

⑬を仕入個数で割り、1個あたりの仕入原価を記入する。

⑮1個あたりの粗利益

あなたの希望する1個あたりの利益を記入する

合計

⑭+⑮を記入する

⑯流通業者マージン

あなた以外の流通業者の1個あたりの利益を記入する

⑰売価(転売価格)

⑭+⑮+⑯を記入する

 

いかがでしたでしょうか。

ちょっと複雑ですが、何度も書いているうちに慣れてきます。

輸入ビジネス、毎回経費が違います。
そして、通貨も変わっていきます。

 

ですので、毎回今回はどれくらい利益があったのか
ということを知っておくことで、あなたの経営は安定していくし、
さらにのびていくと思います。