さあ、今日も行ってみましょうね。

 

「ちぃ」その女は、舌打ちした。一瞬なにが起きたのかわからなかった。

前回の取引に私は、不満を持っていた。

 

サンプルの品質と、本オーダーの際の品質が著しく違ったのである。

当然のごとく私は、最大の顧客から信頼を失った。

 

原因を確かめるべく、こうしてメーカーの担当者に会いにブースに来た時のことである。

 

私は言った。「なぜこんなことが起きたのか説明が、欲しい」

その時である。

 

この信じられない言葉を聞いたのは。

わが耳を疑った。

しかし顔をしかめてたしかに舌打ちしたのである。

 

「やっぱり そうだった」私も思わず唇をかんだ。

あの時の私の感は正しかったのだ。

 

いやな奴と感じたらすぐ交渉を打ち切れ・・!

半年前、はじめてそのメーカーを訪れた。

その商品は、一目で気に入った。

価格の割に高品質なのである。

これは、高く売れると瞬間的に直感した。

サンプルを持ち帰ると最大の顧客は、喜んでオーダーをくれた。

しかしその時にひとつだけ気になっていることがあった。

それは、件の女性担当者との商談になんとも言えない違和感を覚えていたのである。

 

どうもしっくりこないのである。

こちらが熱心さを見せているにもかかわらずどこか横柄な感じなのである。

売ってやるという雰囲気なのである。

普段であれば、私は躊躇せず商談を打ち切る。

嫌な奴と組んでうまくいくことはないからだ。

 

それは、一瞬は、うまくいくかもしれない。

しかしこういった微妙な空気は、相手にも伝わっているから結局はうまく

いくことはないのだ。

 

あなたも経験がおありだろう。

自分が嫌いだと思っている相手は、ほぼ100%の確率で相手もあなたをそう思っているということを。

 

そうなのである。その時確かにお互いに違和感を感じていたのだ。

彼女にしても、「ああ やっぱり こいつ嫌な奴だった」と思ったのであろう。

そして舌打ちした。

人間は不思議なものである。

このときほど嫌な奴と絡んでもうまくいかないということを感じたことはない。

仕事とは言え一日の三分の一の時間を費やすのである。

楽しくそして楽しくなる相手と仕事をすべきである。

結果その方が、お互いの得にもなるのである。

結局相手は、私のクレームに応じずその取引は、1回のもので終わったのである。

 

非常に不満足で後味の悪い取引になったのである。

今でもあの時の舌打ちを教訓にして、違和感を感じた相手とは、付き合わないことに決めている。

 

まさに双方LOSE-LOSEの関係の典型である。

自分の直感を大事にすべきである。

 

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